ヒートインパクトは、様々な作物で活用できます。
愛知県弥富市の水稲(あいちのかおり)で出穂期(8/24)にヒートインパクト(8倍希釈)をドローンで葉面散布しました(100ml/10a)。
| 試験区 | 精玄米 収量 (㎏/10a) |
精玄米 歩合 (%) |
精玄米 千粒重 (g) |
整粒 (%) |
未熟粒 (%) |
タンパク質 含有率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 無処理区 | 415 | 97.4 | 24.0 | 52.7 | 39.9 | 5.7 |
| ヒートインパクト区 | 485 | 97.2 | 24.8 | 65.7 | 31.1 | 5.7 |
※静岡精機の穀粒判別機(ES1000)で測定。玄米中のタンパク質含有率は、静岡精機の食味分析計(TM-3500)で測定

撮影:2025年9月26日
ヒートインパクト区では、止葉が直立し、受光態勢のよい稲姿となり、葉色は濃い傾向でした。
千粒重が増加し、収量および外観品質(整粒率)は、無処理区よりも良好な結果となりました。
佐賀県の水稲育苗現場において、葉焼けの症状が発生。
葉焼け(葉先・葉縁の褐変・白化)は、高温×強光が主要因で、根の吸水が蒸散に追いつかない現象です。
葉焼けが発生した当日中に、ヒートインパクトを1000倍希釈で散布したところ、新葉(若葉)の発生が旺盛となり回復傾向を示しました。
更に1週間後には新葉が伸び、完全に回復したという事例です。
ヒートインパクトに含まれるアミノ酸等の効果で、新葉の発生をスムーズに促進させたと考えられます。
5月13日 播種(品種:夢しずく)
6月5日、6月7日 ヒートインパクト(1000倍)散布
6月5日 ファイトオーツー(1000倍)散布




つやなし果は果皮の光沢がなく、白っぽく見える代表的な高温障害の事例です。
高温+乾燥による果皮表面の生理異常が原因です。
そこで、ヒートインパクトを7月11日および7月13日に各1000倍で葉面散布しました(100ml/10a)。


撮影:2025年7月14日

処理区の葉は萎れがすくなく、果実は光沢(つや)があり、つやなし果の発生を軽減できました。
キュウリの葉焼けは、梅雨明け直後、猛暑日が続く年に多発し、葉縁や葉脈間が白く抜ける症状が出ます。
気温が35℃以上になると葉焼けのリスクや花落ち・着果不良(花粉の活力低下)が生じます。
そこで、ヒートインパクトを8月20日、9月4日の2回に各1000倍で葉面散布しました(100ml/10a)。

撮影:2025年9月11日
ヒートインパクトを処理した区は葉面積が大きく、葉の黄化や葉先枯れの症状が軽減される傾向がみられました。
処理区では、光合成能力の維持や水分保持能力が高まった結果と推察されます。
トマトは比較的高温に強い作物ですが、昼夜とも高温が続く状態では、生育・着果・品質に明確な障害が出ます。
気温30℃以上で着果障害、葉温40℃以上で葉焼けのリスクがあります。
そこで、8月下旬~10月下旬までヒートインパクトを継続的に各1000倍で葉面散布しました(100ml/10a)。

撮影:2025年9月11日
9月中旬以降、高温ストレスによる落花が軽減されて、結果的に着果数が無処理区より増加する傾向にありました。
キクは比較的冷涼〜温和な気候を好み、高温(特に30℃超)+高夜温が続くと、花芽分化・生育・品質に障害が出ます。
奇形花の発生は、花芽分化期の高温が最大の要因であり、30℃以上で花芽分化が不安定となります。
そこで、夏秋キクにおいて、ヒートインパクトを500倍に希釈し、消灯前5 ml/株、消灯後10 ml/株を7日毎に定植14日後から計8回処理しました。


奇形花の程度(1:正常、2:軽、3:異常、4:甚大な異常)
3以上(明らかな異常花)の割合が減少し、正常花の割合が高くなりました。
キウイは冷涼な夏を好む果樹で、夏季の高温(特に30℃超)+強日射に弱い作物です。
近年は温暖化により、果実・樹体ともに障害が増えております。果面温度が35℃以上になると、早期軟化が生じますので、棚持ち性の向上が課題となっております。
そこで、ヒートインパクト1000倍希釈液を7月上旬から2週間おきに葉面散布して果実の軟化防止に効果があるかを検証しました。

撮影:2025年9月11日
| 試験区 | 果実(横)の直径(㎜) | 葉色値(SPAD) |
|---|---|---|
| 無処理区 | 49.3 | 49.9 |
| ヒートインパクト区 | 49.8 | 52.5 |


無処理区に対して、果肉障害は軽減されて、軟化防止の可能性が示唆されました。
静岡県牧之原市のチャ(やぶきた)に対し、ヒートインパクト散布試験を実施しました。
チャは気温が30℃を超えると、新芽の伸長不良、葉焼け(白化・褐変)、品質低下(アミノ酸の低下)が生じます。
希釈倍率は1000倍で、1回目は7月12日、2回目は8月30日に各100L/10a葉面散布しました。


撮影日:2025年7月26日(散布2週間後)

撮影日:2025年8月30日

撮影:2025年10月13日
ヒートインパクト区は全体に葉色が濃く、葉が立ちあがり、樹勢の違いは明らかでした。
秋冬番の10a当りの収量(夏以降に出る芽)で約30%の違いがみられました。
(処理区:608㎏/10a、無処理区:469㎏/10a)。